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農薬 ネオニコチノイドについて

蜂に影響を与えるということで問題視されている農薬、ネオニコチノイド。
ネオニコチノイド系と表記されることも多いようです。
名前は耳にする機会が増えていると思います。

ですが、これがいったいどんな農薬なのか
分からないという人も多いのではないでしょうか。
今回はこのネオニコチノイドについて
自分の復習も兼ねて書いてみたいと思います。
(間違っているところがありましたらスミマセン)
農薬 ネオニコチノイドについて_c0140714_23012625.jpg

ネオニコチノイドというのは、ニコチンに似た成分をベースとした
殺虫剤の総称です。
クロロニコチル系、チアニコチル系、フラニコチル系があります。

主成分はクロチアニジン、チアメトキサム、ジノテフラン、
イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、アセタミプリドの7種類。

商品名はこれらとはまた別でややこしいのですが、
クロチアニジンではベニカ
イミダクロプリドではアドマイヤー
ジノテフランではハイポネックス原液殺虫剤入り

アセタミプリドではモスピラン、カダンなどが
ホームセンター等でもよく売られています。
(チアクロプリドとアセタミプリドは、蜂への影響が少ないとされています)

特徴は浸透性が高く、残効性が長いこと。そして強い神経毒性を持っています。
脊椎動物であるヒトには毒性が低いとされていて、世界中で販売されてきました。

ですが、ミツバチの大量死との関連が指摘され問題になっているのです。
なぜそんなにミツバチが大切なのか?と
疑問に思う方もいるかもしれません。

その大きな理由としてあげられているのは、
ミツバチが様々な作物の受粉を助けてくれているためです。
人間の食料と直結している問題なのです。

人が一つ一つ受粉するのではとても手間がかかりますし
リンゴやイチゴなど、蜂でないと綺麗な形に実らないものも多いのです。
蜂がいなければ、流通する食料の量は減ってしまうかもしれません。

ミツバチの大量死に関しては、ネオニコチノイドだけが原因なのではなく
複合的な理由によるものという意見が有力と思われますが、
はっきりとした原因は不明とのことです。
とりあえずネオニコチノイドが影響を与えていることは間違いないようですので
大きな問題になっているというわけです。

2017年7月13日の毎日新聞朝刊の記事によると
カナダのチームが低濃度のクロチアニジンを用いて実験したところ、
蜂の寿命が23%短くなったり、
女王蜂がいる割合が5分の1程度に減少したことなどを
米科学誌サイエンスに発表したとのことです。

現実に近い条件の実験で、ミツバチに深刻な影響が確認されたことで
使用規制を求める声が高まりそうだ、としています。

EUではネオニコチノイドの一部の使用を当面禁止したそうです。
米国でも一部の自然保護区で禁止の措置が取られました。
その一方日本では、コメや野菜の栽培に使われ
拡大傾向にあると締めくくっています。

私はバラの栽培で農薬を使うことがありますが、
ネオニコチノイドの農薬は出来るだけ使わないようにしています。
と言っても農薬を使っていますから、虫に対して大きなことは言えませんが。

最近ホームセンターでよく見かけるのは、
薄める手間を省いたスプレーボトルに入った農薬です。
目を引く華やかなパッケージで便利さや効果を強調しています。

でもその多くがネオニコチノイドの農薬だということ、
皆さんはご存知ですか・・・??

成分の名前と商品名が違うため、わかりにくい農薬のこと。
知らなかった、で済ませたくないなぁと思い書いてみました。
買う前には、ぜひ農薬の商品名、成分名を確認してみてくださいね。



by weekendsladybird | 2017-07-21 23:37 | Comments(0)
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