バラの上手な薬散のしかた (病害編)

ゴールデンウィークはゆっくり出来ましたか?
今年は新型インフルエンザで大騒ぎで、
海外に行くのを控えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちょっと騒ぎすぎな感じもしますが・・・;

このところ、薬散に関する問い合わせを多くいただきます。
そこで、今日はちょっと詳しく薬散のお話を。




私がお客様のお宅に伺ったときよく見かける薬剤は、
サプロール、ダコニール、オルトラン等です。
前の二つは殺菌剤、オルトランは殺虫剤ですね。
サプロールは主にウドンコ病、黒星病、サビ病に、
ダコニールは幅広い糸状菌類と根こぶ病対策の薬です。

そして、「サプロールは効くけど、ダコニールはあまり効かない」
という話を耳にします。 なぜダコニールは効かないか?
それは、この薬は予防薬だからなのです。
治療効果はほとんどありませんので
病気が出てから散布しても、効果は期待できないのです。

また、サプロールは予防・治療効果ともにありますが、
薬剤耐性がつきやすいので、何度も使うと効果がなくなってしまいます。
ですので普段は予防薬を散布し、それでも病害が出てしまったときのために
切り札としてとっておく薬なんですね。

では、切り札のサプロールも効かなくなってしまったらどうするか。
成分の違う薬を使うことになりますが、治療薬はどれも耐性が付きやすいので
同じ使い方をしていては、またすぐに効かなくなります。
そうして、違う薬、新しい薬、と、次から次へさまようことになってしまいます。
これでは、使えない薬が増えるばかりで病気は一向に治まらない・・・という
悪循環に陥ってしまいますね。

また、それぞれの病原菌に適した薬を使わないと、
効果は期待できないので注意してください。
たとえば、サプロールは病気の治療薬ですが
ベト病や立ち枯れ病などに効果はありません。
ですので、何の病気にかかっているのか、またはかかりそうなのか、
という判断はとても大切ですね。


まず第一の予防対策は、病気にかかりにくいように元気に育てることです。
日当たり、風通し、土壌、水の管理にできるだけ気をつけます。
最近は、活力剤や天然成分由来のいろんな液体(笑)、
いい菌を増やすような資材もたくさん出ていますので
そういうものを利用するのもいいと思います。

それでも病原菌が好む状況は防ぎきれませんので、適期に予防をします。
予防薬は、銅剤や硫黄剤、塩素系などの耐性のつきにくいものを4~5種類
ローテーションで使うのがおすすめです。
一般の園芸店でも売られていて、普段使える予防剤をいくつかあげてみます。

銅剤   サンヨール、サンボルドー
硫黄剤  ダイセン類、エムダイファー
塩素系  ダコニール、オーソサイド

※気温や株の状態で薬害が出てしまう場合もありますので、
 散布する際は十分に気をつけてください。
 基本的に、気温が高いときや葉芽が柔らかいときなどは特に注意が必要です。
※オーソサイドは、芝や球根の消毒用として販売されていますが、
 成分はキャプタンなのでベト病、灰カビ、黒点病にも効果が期待できます。
                   (参考文献:新版ピシャッと効かせる農薬便利帳)
 
こうみると、なんだか大変だなぁ~という印象?
そうなんです、だから私の仕事も需要があるのデス。
ははは。

これは私の経験ですが。
冬にきちんと植替えや施肥、剪定をして、環境もそれほど悪くなく
なおかつ株もある程度育っていれば、
自然農薬と言われるものだけでも、かなりいい線まで防除できると思います。
(モチロン、気が向いたときにやるだけでは難しいですヨ)

普段からよくバラを見ていれば
植物の変化に気付くことが出来るようになると思います。
そのちょっとの変化を見逃さず、何かしらの手を打つというのが
減農薬のポイントではないかと思います。

もっとも、病気の場合は目に見えてからではやや遅いんですが・・(笑)

花が咲くまで、そして梅雨と夏越し、台風対策などなど
気をつけるお手入れポイントはたくさんあります。
毎日の暮らしの負担にならない程度に、楽しんでバラを育ててくださいね。

この色がなんともたまらなく綺麗です。さすがスミレの女王様。
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Reine des Violettes
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by weekendsladybird | 2009-05-07 11:31 | Comments(0)
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